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スキート射撃用の銃

これまで私が使用してきた射撃銃は、Beretta687EELLにはじまり、BerettaSO6、PerazziSCH、BerettaDT10、BerettaASE90、BerettaDT11です。現在は、2022年度第6回グランドマスターズで優勝したことで、銃の終活に取り組み始めていますが、これはまた別の機会に書きましょう。

​練習を含め各使用銃のハイスコアは、当時のISSFルールで、Beretta687EELLで92、BerettaSO6で93、PerazziSCHで94、BerettaDT10で93、BerettaASE90で96、BerettaDT11で97です。

100ストレートは、達成できていません。

そのレベルでの射撃論ですから、100ストレート撃てる方の理論の方が優れていると思います。

​日本は、銃の諸元値に対して、かなり無頓着だと思っています。

狩猟者の射撃講習会などに、講師として呼ばれることもありますが、身体に適合していない銃を使用されている方が目立ちます。

一番目立つのは、引金から床尾板までの長さ(プルレングス)の不適合でしょう。

短すぎるものよりも、長すぎるものが目立つのも特徴です。

長すぎることで、肩付けの位置が不適切な場合が多く、狙いにズレが生じてしまっています。

特に、女性射手は銃床が身体に適合していない場合が多く、撃つたびに「痛い、痛い」と悲鳴を上げる方もいます。肩付けと言いますが、実際に銃床が接するのは鎖骨の下、胸です。

長すぎる銃床で銃を構えようとすると、どうしても腕側に銃床はズレます。

狙いの基本となる上から見た三角形が歪んでしまうため、狙いがズレることになります。

​さらに、女性の場合、胸に当たる銃床の角度が男性と異なるため、多くの場合銃の跳ね上がりが、大きくなる傾向があります。

これも、「痛い」という状況を生む原因です。

女性の場合には、プルレングスの調整とともに、ピッチダウンの調整が重要となります。

諸元値については、スキート銃ならこのくらい、トラップ銃ならこのくらいという目安は示されていますが、骨格も違えば、痩せている人、太っている人などなど、各人に最適の諸元値が存在するはずです。

とはいえ、トップシューターでなければ、そこまで拘る必要もないでしょう。

概ねこの範囲と言われる中に、最適値が存在しているはずです。

また、射撃姿勢でも最適な諸元値は異なります。

前傾姿勢の強い射手と真っすぐな姿勢の射手とでは、ピッチダウンが異なって当然ということになります。

​後述しますが、4スタンス理論に基づいて考えても、最適値は変化することになります。

自分の身体に適合した銃は、跳ね上がりも少なく、完璧に調整できれば、「いつ撃ったの」と周囲の人が思うほど、反動を受けることがなくなります。

この様子は、トラップのワールドカップなどを動画で確認するとご理解いただけるかと思います。

世界のトップシューターは、発射音を聞かなければ、いつ発射したのかがわからないほど、銃の反動を上手に逃がしていますが、身体に適した銃床を使用しているためです。

ダブルがあるスキート射撃では、初矢の反動が小さければ、二の矢の狙いを付けやすくなります。

私のハイスコアスコアが、DT11で出ているのも、銃床の調整の結果かと思います。

ちなみにDT11の銃床は、ASE90と諸元値を同じに調整してあります。

ASE90の完成度の高さは、間違いのないものでしょう。

具体的な数値や調整方法は、お問い合わせいただければご説明したいと思います。

流行りの、TSK、Evo、GPSなどの銃床で、自分に適合した諸元値を作り出すのも一策ですが、お値段のこともありますよね。

魂の叫び~スキート射撃論~

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