スキート射撃の姿勢③
4スタンス理論は、ゴルフの世界ではかなり知られた理論かと思います。
4スタンス理論は、廣戸聡一氏により提唱されたものですが、これを知ることで私の射撃論は軸を得た気がしています。
詳しくは、書ききれるものではありませんが、以下のサイトは熟読されて損はないと思います。
4スタンス理論は、射撃姿勢(フォーム)にも大きく影響しています。
日本のスキート射撃では、どこで、誰の指導を受けているか、フォームを見ると一目瞭然です。
具体的な例示は避けますが、1番射台での構え方や拳銃動作を見るだけで、指導者が誰なのかがわかります。
フォームは、指導者の影響を大きく受けるので、結局は指導者と似たようなフォームになるためです。
待機姿勢で、膝を曲げた方が良いのか、伸ばした方が良いのか悩まれたことはないでしょうか。
Aタイプは、動作の初めに伸び上がる傾向があり、Bタイプは逆に動作の初めに沈みこむ傾向があります。
このため、Aタイプの射手が膝を曲げた待機姿勢をとると、拳銃動作の開始時に膝が伸びて目線が上方にズレることが発生しやすくなります。
Bタイプの射手が膝を伸ばした待機姿勢をとると、拳銃動作の開始時に膝が曲がって目線が下方にズレることが発生しやすくなります。
この動作の特性を使って、銃を動かしやすくしたり、逆に銃の動きを制限したりすることが考えられます。
A1タイプの私は、拳銃動作時に膝が伸びやすいので、最初から伸ばした状態で待機姿勢を作ります。
こうすれば、視線が上方にズレることを防ぐことができます。
膝の曲げ伸ばしについて見ているだけで、射手の視線の安定度を見ることができるので、ぜひ自分のタイプに適合したフォームを見つけることをお勧めします。
フォームの作り方を解説するのは、難しいです。
4スタンス理論の動画等から、ご自身で考えて貰うしかありません。
左は、私の8番射台での待機姿勢です。右は、私が指導したB2タイプの射手です。
タイプが異なることで待機姿勢がここまで変化します。
このため、B2の射手を見た人は、彼が私のところで射撃練習を重ねたとは、誰も信じません。
タイプが異なるのに、同じフォームで撃たせることは、上達の妨げとなります。
フォームには、間違いなく科学があり、それに基づいた合理的なものであるべきでしょう。
ここには、書ききれないものがありますが、それは4スタンス理論から各人が工夫して貰えればと思います。
一緒に射撃ができれば、おそらく1ラウンド程度の練習で、結果は明確になると感じています。
参考までに、A1タイプの私を例に説明すると、以下のようになります。
①視線をセンターポールと放出口の中間点に向けながら射台に入ります。
②左足の向きを定めて、右足の位置を左足を基準に整えます。
③薬室に実包を装填しながら、実包の底面を見て、目の焦点を合わせます。
④銃を閉鎖し、肩を後ろから上を通って、前方へ回すようにして、照星を待機位置にもっていき、照星に焦点を合わせます。
⑤目じりと耳が水平になるように顔の向きを整え、放出口を確認し、焦点を合わせます。
⑥呼吸を意識し、息を吐きながらコールします。
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